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消費者金融業界の動向

貸金業法の改正や過払い金の返還訴訟、あるいはグレーゾーン金利の撤廃、メガバンクとの提携など、消費者金融業界を取り巻く環境の変化は年々激しさを増してきています。

■改正貸金業法の施行

2010年に貸金業法が改正され、融資の際の審査の基準が厳しくなってきました。以前まででしたら、融資額に関する制限はあまりありませんでしたが、この改正により総量規制が導入され、法律上、年収の3分の1を超える借入ができなくなっています。

一見すると消費者にとって不便な改正のようにも感じられますが、多重債務に陥るのを防止する観点から施行されたものです。また、グレーゾーン金利も撤廃されていますので、以前よりは安心して利用できるようになったといえるでしょう。

■過払い金返還訴訟

このグレーゾーン金利の撤廃により、今まで多く払いすぎていた「過払い金」に関する返還訴訟が多くなり、これが消費者金融会社の経営を圧迫するようになっています。業界最大手だった武富士も、過払い金返還の負担が大きくなってきたことから経営破綻しています。

このような状況のなか、大手銀行と提携する消費者金融会社が多くなってきました。

■メガバンクと消費者金融業者の提携

大手銀行にも個人向けの融資業務はありますが、アコムやプロミスなどの消費者金融と比較すると、銀行には「消費者ローン」に関するノウハウはあまりありません。一方、消費者金融会社には、個人向けローンに関する融資や回収のノウハウがあります。

この点、両者が提携することにより、消費者金融会社にとってみれば、大手銀行の信用度や資金力を利用することができ、銀行側にとってみても個人向け消費者ローンに関するノウハウを利用することができるので、最近は銀行と消費者金融の提携が進んでいる傾向があるのです。

以前まではサラ金と呼ばれていた消費者金融会社でも、大手の銀行系列と提携しているケースが多くなってきたので、より安心して利用できるようになったといえるでしょう。